石行寺(最上三十三観音第7番札所)

最上三十三観音第7番札所である新福山般若院石行寺しんぷくさんはんにゃいんしゃくぎょうじ(岩波観音)は、山形県山形市岩波にある天台宗寺院です。

「岩波」の地名は、谷川の急流が岩にあたり、白しぶきをあげていることから生まれたもので、「石行寺」の寺名は、岩石の上を踏みしめて行くことから生まれたと言われています。

寺伝によると、観音堂は和銅元(708)年に行基により開創され、7尺3寸のご本尊十一面観音は行基が寺の前を流れる谷川の下流で発見した霊木で刻んだと伝わります。その後、慈覚大師円仁が再建したことから、「御作の御堂」と呼ばれています。

参道入口

観音堂(山形県指定文化財)は、四方三間(約5.4m)の宝形造りで、屋根は銅板葺(もとは茅葺)、堂内には蔀をもって内陣と外陣に仕切られています。

内陣には、天正8(1580)年と天正9年銘の絵馬が打ち付けてあり、また、板壁には参詣者の書いた多くの墨書が残っています。

観音堂(近景)
観音堂(遠景)

耕龍寺(第6番札所)に続き、こちらにも山形百八地蔵の札所があります。

観音堂の脇に庚申塔がありますが、この庚申塔に刻まれた青面金剛さまが美しい。

足元の三猿(見ざる・聞かざる・言わざる)が立体的に彫られているほか、足元の邪鬼や手でつかんでいるショケラまでしっかり彫り込まれています。また、かつて赤く着色されいた名残も見て取れます。

庚申塔

御朱印は、観音堂から少し離れた石行寺本堂にある庫裏でいただきます。

石行寺山門

庫裏では御朱印とお姿のほか、クッキーもいただきました。

御朱印(左)とお姿(右)

他の最上三十三観音札所については、こちら

【所在地】山形県山形市岩波114-1

【御詠歌】みなひとの あゆみをはこぶ いわなみの ちかいはつきじ こけのむすまで

【宗派】天台宗

【本尊】十一面観世音菩薩

【駐車場】あり