宗福院(最上三十三観音第8番札所)
最上三十三観音第8番札所である六椹山宗福院は、山形県山形市鉄砲町にあります。
「六椹観音」の名で知られる宗福院は、寺伝によると、源頼義が陸奥の安倍一族を討伐する際に、戦勝を祈願してこの地に6株の椹を植え、中央に堂宇を建立して聖観世音菩薩像を安置したことに始まると伝わります。
六椹の由来は、戦勝祈願の結果、前九年合戦で安倍一族を滅ぼすことができ、陸奥国が平定されたこと=「陸奥苦抜」からきているそうです。
創建後は歴代の山形城主が帰依し、江戸幕府からの保護も受けますが、明治の廃仏毀釈で寺有地を失い、再三の火災により庫裏や寺宝類は焼失してしまいます。そうした数多の災難を免れた観音堂は、地元の人々の篤い信仰に支えられ、今日まで維持されてきました。
こじんまりとした境内ですが、よく手入れがされている札所でした。
御朱印は住職さんが御詠歌をうたいながら書いていただきました。
また、六椹観音近くには源頼義の創建と伝わる六椹八幡宮という神社もあり、こちらも併せて参拝することをおすすめします。
他の最上三十三観音札所については、こちら。
【所在地】山形県山形市鉄砲町1丁目2-20
【御詠歌】おもくとも いつつのつみは よもあらじ むつのくぬぎに まゐるみなれば
【宗派】天台宗
【本尊】聖観世音菩薩
【駐車場】あり