正法寺(最上三十三観音第14番札所)

前回からだいぶ間が空きましたが、引き続き最上三十三観音霊場です。

今回は、最上三十三観音第14番札所である岡村観音(金剛山正法寺)です。

岡観音は、山形県東村山郡中山町に所在しており、別当である金剛寺とは少し離れたところに観音堂があります。

両部鳥居と山門が残り、神仏習合の名残が今も見受けられます。

こちらが観音堂です。

観音堂

堂内に入ると、ご本尊の十一面観音菩薩立像が中央に、右側に木像不動明王立像、左側に木像毘沙門天立像が安置されていました。この三尊像は、令和元年の中山町教育委員会による調査で、鎌倉時代初期(1200年代前半)に平安時代後期の様式を残しながら造立された像であることが判明したそうです。

千手観世音菩薩・不動明王・毘沙門天の組み合わせは、「天台三尊形式」と呼ばれるもので、特に平安時代後期には浄土信仰の影響で製作された例がみられるといいます。

これら三像はガラス越しに間近で拝観することができます。

他にも、堂内には多数の仏像が安置されていました。

堂内に置いてあるリーフレット

岡村観音では、観音堂のある集落の役員の方が御朱印授与を担当されています。

持ち回りで担当されており、のぼり旗のあるお宅で御朱印をいただきます。

御朱印(左)とお姿(右)

他の最上三十三観音札所については、こちら

【所在地】山形県東村山郡中山町岡69

【御詠歌】けさみれば つゆおかむらの にはのこけ さながらるりの ひかりなるらん

【宗派】真言宗

【本尊】千手観世音菩薩

【駐車場】あり