盛岡天満宮~ユニークな狛犬を訪ねて~
岩手県盛岡市の盛岡天満宮には全国的にも珍しいユニークな狛犬があります。いつかお会いしたいと思っていた狛犬さんを訪ねました。
盛岡天満宮は、盛岡市の小高い丘上に鎮座しており、創建年代は不明ですが、現在地に遷座したのは延宝7(1679)年のことだといいます。天満宮という社名のとおり、祭神には学問の神さまである菅原道真公を祀っています。
こちらが社殿です。
鳥居をくぐってすぐのところに、「銭湧石」と「石割梅」と呼ばれる石と梅がありました。
銭湧石は、高さ約2m、幅約5mの花崗岩で、岩の亀裂から無数の古銭が掘り出されたことからその名がつきました。現在は岩の亀裂に梅が自生し、石割梅と呼ばれ大切にされています。
さて、本殿へ参拝を終え、いよいよ狛犬さんとご対面。目的の狛犬さんは参道の途中にいました。
それがこちらの狛犬さんです。実は盛岡天満宮は石川啄木の散歩コースであり、今は啄木の歌碑の上に鎮座しています。
阿形 吽形
啄木の「葬列」という小説に登場するのは、この狛犬で、「俺は生まれてから未だ世の中といふものが西にあるか東にあるか知らないのだ、と云った様な顔だ。」と書かれています。
この狛犬さんは、明治36年6月に、前年の菅原道真公一千年祭を記念して、近くに住む高畑源次郎という方が、病気平癒の願いが叶ったお礼に奉納したといいます。
一度見たら忘れないお顔。ゆるい雰囲気をまとった狛犬さんに癒されてきました。
御朱印は社務所でいただきます。御朱印にも狛犬のスタンプが押されています。かわいい。
社務所では、他にも狛犬さんに因んだグッズが頒布されていました。
最後に、今回の狛犬のような、思わず脱力してしまう神さまを紹介した本を紹介します。ゆる~い神さまが紹介されているので、興味のある方は読んでみてください。
【所在地】岩手県盛岡市新庄町5-43
【御朱印】あり
【駐車場】あり(駐車場は一方通行で駐車場までの道幅が狭いため注意)