光明院(最上三十三観音第11番札所)

第10番札所上ノ山かみのやま観音から南へ約3㌔の地点に、最上三十三観音第11番札所の高松山光明院たかまつさんこうみょういん(高松観音)があります。最上三十三観音札所のなかで最南端にある札所です。ここには私の推しの石仏がいます。

寺伝によると、この地の小庵にしばらく留まっていた行基が観世音菩薩を刻み、村人に信仰するようにすすめ、村人が山の上に堂宇を建立して観音像を安置したことに始まると伝わります。

参道入口付近に車を停めるスペースはありませんので、少し離れたところにある納経所に駐車場があるのでそこに駐車します。

参道入口にはたくさんの石碑があります。

上の写真の右端に写りこんでいる石仏(庚申塔)が私の推しです。青面金剛様が彫られていますが、数珠を首にかけている独特なお姿に一目惚れしてしまいました。後で調べてみたところ、このお姿は上山市内の庚申塔に特徴的に見られる形状のようです。

天明8(1788)年の銘が見受けられます。

庚申塔(青面金剛)

境内には他にも青面金剛様の庚申塔がありました。こちらの庚申塔は享保21(1736)年の銘があり、先ほどの庚申塔よりも50年前に製作されたもののようです。

頭の形状が共通しているのがわかりますが、50年を経て石工のレベルが上がったためか、完成度に圧倒的な差があると感じました。

庚申塔に釘付けとなりながらも、山門へ向かいます。江戸時代の作かと思われますが、こちらにもユニークな仁王様がいらっしゃいます。

山門を過ぎ、石段を登っていきます。

こちらが観音堂です。

観音堂には大きなわらじが奉納されています。

観音堂から一段下がった広場には、鐘楼や石碑があり、真言宗らしくお不動様の石仏があります。

お地蔵様と大黒天らしき石仏が。大黒天らしき石仏は両手を頭の上に上げた格好をしており、初めて見る形式です。

御朱印は、先ほど車を停めた納経所でいただきます。

御朱印(左)とお姿(右)

他の最上三十三観音札所については、こちら

【所在地】山形県上山市高松53

【御詠歌】たかまつや やしまのほかの なみまでも しずかなるよに つきはすむなり

【宗派】真言宗

【本尊】聖観世音菩薩

【駐車場】あり(高松観音御朱印所)