琴平神社~景勝地「岩井崎」のこんぴらさん~

2022年3月10日

今回は、宮城県気仙沼市にある琴平神社(ことひらじんじゃ)です。

三陸復興国立公園の最南端「岩井崎」の近くにある神社です。

琴平神社

琴平神社は、寛永12(1635)年に海東山清学院清原了賢が旧波路上村の村民代表3名とともに、讃岐国の金刀比羅宮(香川県多度郡琴平町)から勧請したことに始まります。

大物主神・事代主神を祭神とし、安政6(1859)年に奉納された船絵馬などが伝わっています。

神社を参拝するときは、三陸復興国立公園の駐車場に停め向かいます。併せて岩井崎も散策することをおすすめします(岩井崎は後半でご紹介しています)。

参道入口には、高松宮妃殿下と安倍元首相夫妻が参拝した旨が書かれた看板がありました。

石鳥居をくぐって、さらに朱塗りの鳥居をくぐり、拝殿へ向かいます。

手水舎には東日本大震災による津波の到達線が示されていました。

琴平神社は海の目と鼻の先にあるにも関わらず、津波はひざ下程度だったようです。

琴平神社の狛犬さんです。男前の狛犬さんです。

吽形
阿形

こちらが拝殿です。

拝殿

御朱印は、拝殿横にある社務所でいただきます。

気さくな神職さんに書いていただきました。その際、岩井崎にある「竜の松」の話(後半でご紹介しています。)などをしていただきました。

御朱印(初穂料300円)

三陸復興国立公園「岩井崎」

岩井崎は、海蝕を受けた石灰岩からなる潮吹岩などの奇岩が多く、地獄崎と呼ばれていました。

江戸時代に、仙台藩第4代藩主伊達綱村が巡視の際に岩井崎を訪れ、景観を称え「祝崎」と命名したといわれています。琴平神社の御朱印にも「祝崎」という判が押されていました。

こちらは9代横綱秀の山雷五郎の銅像です。昭和3(1928)年に建てられたもので、東日本大震災の津波にも耐えています。

秀の山雷五郎像

雷五郎は、最知村(現在の気仙沼市)に生まれ、少年時代から力が強かったため、16歳で江戸に修行に出ます。力士としては小柄だったものの、技を磨き、天保8(1836)年に入幕。1841年には大関に昇進し、翌年38歳で横綱の免許を受け、横綱在位5年、優勝6回を誇ったといいます。

銅像は江戸の方角を指し示しているそうです。

銅像の向かい側には「龍の松」があります。元々岩井崎には松林がありましたが、東日本大震災の津波で多くが倒され、波にさらわれました。そんななか、岬の先端部にこの松だけが残され、たまたま龍のような形になっていたことから、「龍の松」と呼ばれるようになったそうです。

龍の松

先ほどの琴平神社の神職さんによると、壊死してしまったため、岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」と同様の手法で保存しているそうで、費用は2000万円ほどだったそうです。説明板の「龍の松」という字は神職さんが書いたものだと教えていただきました。

こちらが岩井崎の海岸です。古生代ペルム紀(恐竜の時代よりも前)の岩石からなり、露出する石灰岩には多種類の化石が含まれているそうです。地獄崎と呼ばれていたのもうなずけます。

こちらが潮吹岩です。あいにくの天候のため見えづらいですが、打ち寄せられた波が定期的に高く吹き出してきます。

潮吹岩

岩井崎にはカフェもあります。また、防潮堤が遊歩道になっているので、波の音を聞きながらゆったり散策を楽しむことができます。

【所在地】宮城県気仙沼市波路上岩井崎32

【御朱印】あり(初穂料300円)

【駐車場】あり(三陸復興国立公園の駐車場に停められます。)

神社

Posted by きだ