岩倉神社~磐座を御神体とする式内の論社~

今回は、宮城県気仙沼市本吉町にある岩倉神社です。標高293mの岩倉山中腹に鎮座しています。また、『延喜式』神名帳にある桃生郡6座のうちの1社、石神社の論社となっています。

創建年代は不明ですが、社伝によると、景行天皇(第12代)の時代、日本武尊東征の際に勧請されたといいます。また、一説には、大伴武彦が海陸鎮護のため、桃生郡方浜(気仙沼市松崎片浜か)に勧請し、方浜の鎮守となり、後に岩倉山に遷座したとも伝わります。

天照皇大神・倉稲魂神・日本武尊・素盞嗚尊を祭神とし、石上日神岩倉明神などとも呼ばれました。

弘化年間(1845~1848)に京都の吉田家より正一位岩倉大明神の称号を賜り、明治初めに現社号に改称します。

神社へは、三陸道の岩井崎IC近くの菖蒲沢入口を左折し、細い道を進んでいきます。山道をひたすら進んでいくと、朱色の鳥居が見えてきます。

参道入口

参道入口前に、車1台分くらいのスペースがあったので、そこに車を停めました。

鳥居の前に立つと、神域と呼ぶにふさわしい空気に自然と背筋が伸びます。

参道は足場が悪いため、参拝時は歩きやすい靴を履いていきましょう。杉の巨木がそびえる参道を進んでいきます。

参道は途中から石段になります。石段は急な上、ぐらついているところがあったりと不安定になるので、帰りは要注意です。

石段を登りきると、拓けた場所に出ます。かつて社務所だったと思しき建物がありました。他にも石碑が数基あります。

本殿へはさらに石段を登る必要があります。手すりが設置されていました。

こちらが本殿です。本殿は懸け造りという造りで、京都の清水寺と同じ形式です。参道入口からここまでは10分程度で到着します。

下から見るとこんな感じ。

大岩の上に、本殿とは別に祠が鎮座しています。社名のとおり、磐座を御神体としている神社のようです。

本殿の扉の間からは、奥の磐座が見えました。

12月に参拝しましたが、自然がいっぱいなので夏に参拝するのはきつそうです。

熊にも注意した方が良いかもしれません。

【所在地】宮城県気仙沼市本吉町菖蒲沢118

【御朱印】なし

【駐車場】あり ※参道入口鳥居前に1台分のスペースあり

神社

Posted by きだ