石峰山石神社~磐座と山岳修験の霊場~

2022年9月10日

今回は宮城県石巻市雄勝町にある石峰山石神社いしみねやまいそのじんじゃです。

神社の歴史は古く、神功じんぐう皇后の時代(約1800年前)あるいは神亀2(728)年の創始と伝わり、仁寿2(852)年には朝廷から従五位下の神階を授与されています。また、『延喜式』神名帳にその名が見える延喜式内社で、桃生(ものう)郡六座の一つでもあります。

この神社は社殿がなく、石峰山(海抜352m)の山頂付近にある磐座をご神体としています。古くは神体山であり、全山が神領とされ、山岳修験の霊場でした。石峰権現又は石上権現と称し、明治初年まで女人禁制の山でもありました。祭神には宗像三神の一神である多岐津比賣神が祀られています。

石神社へは、麓の石峰山里宮である葉山神社(旧薬師堂)から参道を登ります。だいたい40分程で磐座に着きます。参道はハイキングコースに指定されており、道中には数々の伝説が残されています。

葉山神社前の駐車場に車を停めます。

まずは葉山神社に参拝します。

葉山神社

葉山神社の社殿は、東日本大震災の津波で全壊してしまいましたが、ご神体や十二神将像は難を逃れたそうです。ご神体(薬師如来像)は12年に1度、亥年に御開帳が行われます。

石神社参道入口

石神社へは葉山神社の裏手から登ります。

参道を入ってすぐのところに、鳥居の基礎らしきものがありました。参道は舗装されていないため、参拝の際はご注意ください。

しばらく進むと橋が現れました。「愛宕神社」と書かれた立札がありますが、どこにあるのかはわかりませんでした。

橋からまっすぐ進むと、勾配がきつくなってきます。

さらに進むと、分岐があります。どちらからでも行けますが、右側の参道が歩きやすいです(今回は行きは左側、帰りは右側の道を通りました。

道中、木が生えた岩がありました。神籬ひもろぎの風格が漂っています。

こちらは神授の水というそうです。おそらく水神であろう石碑の後ろ側から水が湧いていました。

神授の水

登り始めて40分ほど、鳥居が見えてきました。

先に磐座へ向かいます。

こちらがご神体の磐座です。

山岳修験の霊場の名に相応しい雰囲気で、身が引き締まります。

磐座

山頂には神籬があります。こちらの神籬も素敵です。

神籬

山頂の磐座や神籬は一見の価値があります。

石神社へは、参道の勾配がきついため、登りもそこそこ大変でしたが、それ以上に降るときが大変でした。ある程度準備をしてから参拝することをおすすめします。

石峰山石神社・葉山神社さんのホームページはこちらです。

【住所】宮城県石巻市雄勝町大浜字石峰大久保山1

【御朱印】あり

【駐車場】あり

神社

Posted by きだ