石峰山石神社~磐座と山岳修験の霊場~
今回は宮城県石巻市雄勝町にある石峰山石神社です。
神社の歴史は古く、神功皇后の時代(約1800年前)あるいは神亀2(728)年の創始と伝わり、仁寿2(852)年には朝廷から従五位下の神階を授与されています。また、『延喜式』神名帳にその名が見える延喜式内社で、桃生(ものう)郡六座の一つでもあります。
この神社は社殿がなく、石峰山(海抜352m)の山頂付近にある磐座をご神体としています。古くは神体山であり、全山が神領とされ、山岳修験の霊場でした。石峰権現又は石上権現と称し、明治初年まで女人禁制の山でもありました。祭神には宗像三神の一神である多岐津比賣神が祀られています。
石神社へは、麓の石峰山里宮である葉山神社(旧薬師堂)から参道を登ります。だいたい40分程で磐座に着きます。参道はハイキングコースに指定されており、道中には数々の伝説が残されています。
葉山神社前の駐車場に車を停めます。
まずは葉山神社に参拝します。
葉山神社の社殿は、東日本大震災の津波で全壊してしまいましたが、ご神体や十二神将像は難を逃れたそうです。ご神体(薬師如来像)は12年に1度、亥年に御開帳が行われます。
石神社へは葉山神社の裏手から登ります。
参道を入ってすぐのところに、鳥居の基礎らしきものがありました。参道は舗装されていないため、参拝の際はご注意ください。
しばらく進むと橋が現れました。「愛宕神社」と書かれた立札がありますが、どこにあるのかはわかりませんでした。
橋からまっすぐ進むと、勾配がきつくなってきます。
さらに進むと、分岐があります。どちらからでも行けますが、右側の参道が歩きやすいです(今回は行きは左側、帰りは右側の道を通りました。
道中、木が生えた岩がありました。神籬の風格が漂っています。
こちらは神授の水というそうです。おそらく水神であろう石碑の後ろ側から水が湧いていました。
登り始めて40分ほど、鳥居が見えてきました。
先に磐座へ向かいます。
こちらがご神体の磐座です。
山岳修験の霊場の名に相応しい雰囲気で、身が引き締まります。
山頂には神籬があります。こちらの神籬も素敵です。
山頂の磐座や神籬は一見の価値があります。
石神社へは、参道の勾配がきついため、登りもそこそこ大変でしたが、それ以上に降るときが大変でした。ある程度準備をしてから参拝することをおすすめします。
石峰山石神社・葉山神社さんのホームページはこちらです。
【住所】宮城県石巻市雄勝町大浜字石峰大久保山1
【御朱印】あり
【駐車場】あり