普門寺(奥州三十三観音第29番札所)

2021年6月19日

岩手県陸前高田市にある奥州三十三観音第29番札所海岸山普門寺(かいがんさんふもんじ)は、陸前高田の町を見渡せる小高い丘にあります。

仁治2(1241)年に臨済宗の開祖栄西の高弟である記外和尚が、気仙郡司・金右馬助安倍定俊の助力を得てこの地の海岸に近い新山に堂宇を建立し、尊像を奉安したことに始まるといいます。

参道入口には再興開山の如幻充察大和尚手植えと伝えられる樹齢500年の巨大な杉の木がそびえています。

参道入口

杉の木の近くには享保10(1725)年に建立された代門があり、本堂前庭までおよそ100mの参道が延びています。参道の杉並木が古刹の風格を漂わせています。

代門
参道

参道途中には五百羅漢の石仏があります。これは東日本大震災後につくられたもので、それぞれ異なる独特の顔をしています。

こちらが本堂になります。本堂は慶応3(1867)年に火災により焼失したため、明治10(1877)年に再建されたものです。

東日本大震災の時には、近隣の人々の避難所となり、また、遺体安置所にもなったそうです。本堂内には東京芸術大学の学生の手による震災犠牲者供養のための仏像が安置されています。

本堂

本堂裏手には、本尊である聖観世音菩薩が安置されている観音堂があります。

本尊の聖観世音菩薩は、記外和尚が宋に渡った際、宋の皇帝から賜わったとされる仏像で、像高55㎝の木彫り寄木造り、目には玉眼がはめ込まれています。

観音堂

こちらは県指定文化財になっている三重塔です。文化6(1809)年に建立されたもので、高さは12.5m、三層とも軒の意匠に工夫が凝らされ、気仙大工の粋を集めた建築になっています。

県指定文化財の三重塔

大仏は文政元(1818)年の建立と伝えられており、高さ約5mの青銅製で、県内はもとより東北にも類をみないものだそうです。

青銅大仏

御朱印は本堂横にある庫裏でいただきます。

【御詠歌】もれいづる くわたのかどを まつのこえ なみのひびきも みのりなるらん

【宗派】曹洞宗

【本尊】聖観世音菩薩

【住所】岩手県陸前高田市米崎町字地竹沢181

他の札所の記事については、こちらの記事にリンク先をまとめていますのでご覧ください。