圓應寺(最上三十三観音第4番札所)
最上三十三観音第4番札所の大慈山圓應寺は山形県山形市宮町にあります。
室町時代の延文元(1356)年、山形城主・斯波兼頼が山形城の北東に位置する現在地に城の守護仏として観音を奉安したことに始まります。
兼頼が奉納した観音像は、長さ2寸5分の弘法大師作と伝えられる観音像で、本尊の胎内に納められる秘仏になっています。
山門を過ぎると正面に本堂があり、観音堂は本堂向かって左手にあります。
観音堂に入ると、本尊の巨大な聖観世音菩薩が祀られていました。この聖観世音菩薩は、宝冠を身につけた堂々としたお姿で、しばらく見惚れてしまいます。
円應寺の歴史を感じることができるものとして、境内にある大量の石碑や石仏は必見です。
境内には、延文2年銘がある板碑(山形県指定有形文化財)があります。
「延文」は北朝の元号で、延文2(1357)年は、山形城の縄張りが行われた年だと伝わっています。
板碑の前方には、大きな宝篋印塔があり、宝篋印塔の前には馬頭観音や不動明王の石仏がありました。
こちらは江戸時代のものと思われる石仏群です。ずらっと並ぶ様子は圧巻です。
御朱印は本堂向かって右手の庫裏でいただきます。
他の最上三十三観音札所については、こちら。
【所在地】山形県山形市宮町4-16-33
【御詠歌】おしなべて ほとけにむすぶ ゑんのうじ たかきいやしき たのまぬはなし
【宗派】真言宗
【本尊】聖観世音菩薩
【駐車場】あり