大聖寺(奥州三十三観音第13番札所)

2021年6月19日

第13番札所明王山大聖寺(みょうおうさんだいしょうじ)は、第12番札所大悲山観音寺と同じ福島県桑折町にあります。観音寺から東北自動車道と東北新幹線の高架下を抜け、国道4号を越えて桑折町民運動場方面へ向かいます。町民運動場入口前を過ぎるとまもなく、大聖寺駐車場の標識が見えてきます。

観音堂へは駐車場から本堂の前庭を通っていくことができますが、正規の参道は境内南端を流れる用水路に沿った道で、用水路には本堂参道の橋と観音堂参道の橋が別々にかけられています。

こちらは大聖寺の本堂です。本堂の建立年代は明らかではありませんが、明和2(1765)年に大修理が施されたとの記録が残っています。また、本堂入口には「瑜祇殿」(ゆぎでん)の扁額が掲げられています。

大聖寺の古い寺歴は不明ですが、文化2(1805)年の大聖寺由緒書上には常西寺観音(現大聖寺観音堂)の別当寺で、寛永元(1624)年に再興されたとあります。

本堂

本堂に向かって左側の石段を上ると観音堂があります。

観音堂は常西寺観音と称し、聖観世音菩薩を本尊としています。かつては補陀山常西寺と号する独立した寺院だったようです。こちらも寺歴については不明ですが、一説では、名取老女旭がこの地に草堂を結び、弘法大師空海作の白檀の聖観世音菩薩を本尊とし、その後、藤原秀衡が再興したと伝えられています。

観音堂

二間半(4.5m)四面の観音堂は、昭和59年に大改修が施されましたが、仁安年間(1166~1168)の建立と伝えられています。本尊の聖観世音菩薩は、像高60㎝ほどの座像で、作者、年代ともに不明、現在は厨子に納められています。

空海作と伝わる補陀山常西寺時代の本尊である白檀の聖観世音菩薩は、現在は頭部のみが残って伝えられており、33年に1度の御開帳とされています。前回は平成29(2017)年の御開帳だったため、次回は2050年の御開帳です。

御朱印は大聖寺本堂隣にある庫裏でいただきます。

余談になりますが、観音堂横にすごい数の庚申塔があり、その大半が「庚」とのみ彫られた庚申塔です。

庚申塔

このような庚申塔は、Twitterのフォロワーさんからの情報では、北は国見町、南は福島市南部あたりまでの分布が確認されています。宮城県の私が住む地域ではこのような庚申塔は見たことがないので、どのあたりまで分布しているのか等、興味深いです。

【ご詠歌】おもくとも ごじょくの つみはきえつべし みはじゅんれいの みちにいづれは

【宗派】真言宗豊山派

【本尊】聖観世音菩薩(大聖寺…阿弥陀如来)

【住所】福島県伊達郡桑折町上郡字観音沢30

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